比治山の森を守り育てる会 ブログ
比治山は広島市の中心部に位置する小さな山です。
お花見シーズンには桜の名所として賑わう場所でもあり、美術館やまんが図書館など文化を発信する場所でもあり、被爆樹や陸軍墓地などもあることから平和や歴史を学ぶ場所としても知られています。
そういった場所から一歩山肌に入ると、実は自然豊かな森があり、四季折々の動植物に触れることができる貴重な場所でもあります。
しかし、その山肌の整備は長年放置され続け、鬱蒼として荒れてしまった森には多くの不法投棄やポイ捨てされたゴミが散乱しています。
比治山は国有地ですが、比治山公園として広島市が維持管理しています。
しかし、広島市の整備場所は限定的なもので、山肌までは整備の手が届いていません。
そこで、私たち比治山の森を守り育てる会は数年前から本格的に山肌の環境整備を始めました。
今、比治山をきれいに整備することももちろん大切ですが、次の世代、また次の世代へと自然豊かな森が引き継がれていくことも大切であり、それは私たちのミッションでもあると感じています。
大人も子どもも身近な自然を大切にする考え方や行動が地域に根付いていって欲しい。
そういう思いを込めて日々比治山の整備を行っています。
その中で、今回RCCのlovegreen賞助成を受けて「比治山再生プロジェクト 〜次世代に引き継げる森へ〜」という企画で比治山の山肌でゴミ拾い活動を行いました。
ポイ捨てされたゴミは、雨などで流れてきた土が覆い被さり、またその上にゴミがポイ捨てされて、という具合に山肌の地中はゴミの地層のようになっている場所があります。
1つ1つのゴミを拾い、立ち枯れ樹木の伐採や枯れ枝を拾って山肌をきれいに整備することで、ゴミがポイ捨てされることを防ぎます。
子育て世帯が中心となって、ゴミを拾い、枯れ枝を集める作業を行いました。
最後、ゴミを分別して、大人も子どもも集めたゴミを確認します。
「こんなに沢山のゴミを集めたね。それだけ、比治山がきれいになりました。みんなのお陰です。ありがとう。」
子どもは大人の様子をしっかり見ています。
大人がお手本を示すことで、その姿勢が子どもにも受け継がれ、子ども達が大きくなった時にまた新たな世代に受け継がれいきます。
身近な自然を大切にできる人は、自分の身近な人、家族や友人やご近所さんも大切にすることができる人だと思います。
身近な人や自然を大切にする社会が広まっていくように、これからも比治山の森を守り育てる活動を続けていきます。